教員志望の学生と現職教員が「教育実習」について語る会(オンライン)

これをやろうと思ったきっかけは

私の職場で教育実習があり、初の指導教諭となった私は「教育実習」について

どうしたらいいのかわからないことが多かった

 

ここで私が感じた問題点は

① 教育実習をどうやればいいかわからない現状はちょっとやばいのでは・・・

 こうなると「受けてきた教育実習」がベースになってしまう

② 私が受けてきた教育実習は結構厳しかった。

 小学校から先生になりたいと思ってた自分が受けてきた教育がベースになると

 かなり根性が必要で、それでは嫌になってしまうのではないかと思った。

 

なので、shokuinshitsu 2.0コミュニティーのみなさんに問いかけたところ

まさに実習中の方がいらっしゃったのでこの相談会を開くことにした。

 

現職教員6名、大学生5名で、教員・学生それぞれ2〜3名のブレイクルームで

ひたすらお互いに質問をぶつける会はお互いにとってとても有意義な時間だった

その感想と概要を共有します。

 

純粋な質問と生き生きする先生方

学生からは「授業において大切にしていることは何か」とか「自分らしさを出すにはどうしたらいいか」とか「アクティブラーニングとは何をしたらいいのか」みたいなすごく純粋な質問が飛び交った。

 

これらを教員同士で質問しあうと、どうしても「あなたは何を考えているの?」とか「私はこんなこと考えてるんだけど私の考えの方がよくない?」と言った裏の目的が存在することがどうしても多くなってしまう・・・

 

こういう話って周りの人にとっても、話す本人にとってもすごく大事な話だと思うが

なかなかしにくい・・・気質的にも環境的にも。

 

学生にとっては、授業をするテクニックよりも大事なことを学び、教員にとっては自分の中にある大事なことを言語化することによって「気付く」ことができたと感じている。

 

先生方はコミュニティーで何度もお話をしているので大方どんな教育観を持っているか

どんなことを大事にしているかは知っていたが、改めて学生と接するみなさんを見て

純粋に「すげーなー」と思うことが多かったし、ここにいる先生方は改めて

とても力があって魅力的だと思った。

(そういえば、人としてあったことはあるけど、生徒に接するみなさんを見たことがなかったですね)

 

見ている・聞いているだけで刺激になりました。

 

 

相談できる場っていいな!

 

今回は私の職場に来ている教育実習生2人にも来てもらいましたが

この二人、実習中の顔がとにかく暗い笑

しかし、みなさんの前では明るくいろんな質問をぶつけているのを目の当たりにして

暗い原因は私たちにあったのだな、と気がつきました。笑

 

だから優しくしよう!ということではありません。笑

物事には立場というものがあり、言わなければならないことがどうしてもあります。

また、やっぱり与えられた環境が全て良い環境とは限りません。

その時に周りに変わってもらうのって厳しいですよね??

 

でも何も知らない学生が現場に入ると、スキルも経験も不足しているので

「現場が正しい、学生は何を考えてるんだ」という構図になりがちです。

 

そんな時にそこからちょっと抜け出して、相談できる場所があることによって

「それはなんかおかしいよね」と言ってくれたり

「それはこういう意図があるんだと思う」と解説してくれたり

 

利害関係がない相談できる場所があるのはとてもいいなと思いました。

※みなさんありがとうございました

 

教育実習に対する思い

私は教育実習に対して2つ思うことがあります。

それは

 

① 教育実習は「教職員の研修の機会」なのではないか

② 教育実習は「みんなで」やったらいいな

 

①教育実習は「教職員の研修の機会」なのではないかについて

「先生が実習生に教える」という構図はもう古いというか

むしろ実習の指導教諭をしている自分が学ぶことの方が多い

普段何も考えずとも成り立っている授業がなぜ成り立っているのかの説明って

どうやってするか、すごく頭を悩ませましたし、

指導したからには私はそれを完璧にしなければなりません汗

私の授業もみるみる改善されていきます。

 

実際学生には考える材料となる知識があまりにもないですが、

(これは大学での学びと現場で必要な知識やスキルに解離がありすぎるということ)

私たちにはないアイディアやアイディアのきっかけになるような刺激を

もたらしてくれます。

なので「教える」のではなく、「学ぶ」機会として捉えられれば、これ以上の研修はないかなと考えています。

というか、教える教わるの構図ってそもそも求められている教育とは程遠いですよね・・・

 

 

②教育実習は「みんなで」やったらいいなについては

一人の先生が一人の実習生に教わる仕組みはあまりにも窮屈に感じていて・・・

私の職場は比較的みなさん協力的なのでみんなで面倒を見ている感じなのですが

 

確固たる正解がないこの職業においてはその先生の指導はその先生の尺度でしかなく

その先生が目指していることに「合う」「合わない」が生じてしまい

お互いズレると相手のせいにしやすい構造にあります。

 

人のせいにする構造はお互いを育てないので

ここに第三者が絡むことはすごく大きな効果があると感じました。

 

実際に私の学校の実習生二人は「指導教諭」について述べてましたが

面白かったのが、周りの方が、「それは先生が厳しい!何を考えてるんだ!」

ということや、「それは自分がこうすればいいんじゃね?」みたいにすごく

フェアにどっちかの肩を持ちすぎることなく助言してくれていたこと。

 

そして「それは先生が悪い!」としながらも、

「じゃあこうしてみたら!」と学生にできることを助言してくれました。

(指導教諭の私へのクレームは直接受けませんでした笑)

 

これはとてもありがたい!

決してクレームいうなということではなく、むしろ聞いて欲しかったぐらいだけど

学生に対して科された課題にどう取り組むかという自分ができることにフォーカス

した助言は大事です。指導教諭もやり方は考えなければなりませんが、

周りが変わってくれることは稀です。

学生自身が変わっていくための助言をしてくれたのはすごくありがたかった。

 

 

弁明、「自分らしさ」について

最後に弁明をさせてください笑

私は「自分らしさを出せ」と実習生に言った覚えはないのですが

これについて弁明してから終わります。笑

 

今回の相談会で、二つのグループを行ったり来たりしてましたが

先生方はつまるところすごく雑にいうとみなさんあれやこれや違う言葉を使って

同じようなことをおっしゃっているんです。

 

授業も同じです。教科書を使って伝える内容はほぼ同じです。

それがつまんないから教科書を開かずに自分の教材を作るのに躍起になりますが

 

同じことを話しても、その話し方や伝え方、考え方や価値観

またその人のキャラクター(内面・外見含む)によって

相手への伝わり方が変わります。

 

実習生には誰がやっても同じ結果になるスライドに音声が入った顔の出てこない授業動画みたいな授業だけはして欲しくないと思っています。

 

大失敗しようと「私がやった授業」と思える授業をして欲しいんです。

 

指導教諭の劣化版になるぐらいなら勝手にやって勝手に失敗した方が

お互いにとってプラスになるぞ!ということです。

 

ただし私らしく授業するためには、私なりに完璧な授業準備が必要です。

自信を持って「これが私の全てだ!」と思うまで授業に打ち込める無茶できる

期間は後にも先にも「実習中」だけです。

 

若干根性論になってしまいますが、今は細かいことは考えずにやりきれ!

ということかもしれません笑

したら自分らしさなんてものは出てくるはずなので!

 

ワークライフバランスについてはまた話す予定です。笑

 

 

ということで結果的に私が一番得する形になってしまいました

みなさん本当にありがとうございます!

 

でもまたやりたいということでしたので

学生さんには周りの実習生と後輩とのご縁を繋いでいただき

先生方には引き続きご協力いただいて開催したいと思います!

 

ではまた!